バグッバイを聞くと、どうしても地元を離れるときを思い出す。
中学からの、濃いつながりをもつ友人たちと
最後の地元遊びフルコース

駅を出て神社のある山の中を
だらだらと歩いて


―縁結びで有名なその神社はかつて高校の帰りに友達とお守りを求めにいったものだった。

―個人的には、その通り道に憧れの大学生のアパートがあったのも思い入れのひとつであった


学生に優しい金額の焼肉食べ放題。
当時の私たちにとってその店はちょっとしたイベントのときの御用達であり
さまざまなイベントに登場するところである


田舎の食べ放題などは時間制限という概念がそもそもないのか
私たちは来たとき同様
だらだらと食べ、精力的におしゃべりをしていた。
とりとめもない、しかしどこか哀愁のある
年齢で言えば女子高生であったが
学校を辞めた人もいたし
そもそも浪人してしまった人もいたし
進路だってばらばらで
とかく、「離れてしまう」意識が色濃かった。

帰り道。
友達の一人が携帯で音楽を流し始めた。


地元の特徴である、太陽の気配を感じさせない曇り
うねる山の細道
先祖の居る墓

かえる場所は、そのときまだあたたかかった